【 もくじ 】
神社概要
- 神社名称 : 金刀比羅宮(ことひらぐう)
- 住 所 : 香川県多度郡琴平町字川西892-1
- 御 祭 神: 大物主神、崇徳天皇
- 創 建 : 不詳、社伝によると11世紀初め頃
- 駐 車 場: 一般駐車場が参道入り口周辺にあり、「つるや」さんでは、1回500円で、帰りに店の買い物をすれば1500円で駐車場無料となる。
歴史・由緒・御祭神
- はじめ、大物主神をお祀りし、古くから「琴平神社」と呼ばれていた。その頃この地は海岸であり、琴平は良港だった。大国主命は国土造営に当たり、この地勢を利用して、山上に行宮を造りここを拠点とした。それが今の金刀比羅宮のもとになったという説もある。
- 真言宗象頭山松尾寺のお堂の一つとして、神仏習合の金毘羅大権現をお祀りしたのが始まりとも。または、それよりさらに古く、大宝年間に役小角が象頭山に登った際に、天竺毘比羅霊鷲山に住む護法善神金毘羅(クンピーラ)を感得し、それをお祀りしたとも。
- 象頭山(琴平山)は、山全体が象の頭の形に似ており、目の位置にお寺が立っているように見えるという。
- 崇徳天皇:1156年保元の乱に敗れ、讃岐に配流された後は、讃岐院と呼ばれた。復権することはなく、非業の死を遂げ、日本三大怨霊(菅原道真、平将門)とされるほどの怨念を残している。その怨霊を鎮め、変じて守り神となってもらいたいために、祭神とされたと思う。
- 明治時代の神仏分離以後は、大物主神をお祀りする、全国約600の金刀比羅神社の総本社。19世紀以降は、特に海上交通の守り神として信仰を集めている。
- 2020年に、神社庁に属さない独立した宗教法人となった。
御本宮
御本宮まで
参道の石段
- 参道の石段は、本宮迄785段、奥社までは1368段あり、往復の所要時間は、本宮までで1時間、奥社までなら更に1時間かかる。
石段籠
- 名物の石段籠は、2020年に廃止となっていた。一の坂鳥居から大門までの365段を籠に乗せてもらって担がれて登るものだったが、担ぎ手の高齢化・後継者問題で廃止となっていた。
大門
- 入口からすぐに「一の坂」という急坂となり、腿に限界を感じるほどきつい。そこを何とか耐えて、大門へ。
こんぴら狗(いぬ)
- 江戸時代には、飼い主に代わって犬に代参させる風習があった。初穂料と道中の食糧を犬の首にかけて、参拝に行く人に飼い犬を預けるというもの。
- 道中の人々の善意によって宮へ連れていかれた、、、。ちゃんと帰れたんかな。
桜馬場
- 大門を通り抜けるとその先は、下の写真の通り緩やかで広い桜の名所になる。
賢木門(さかきもん)
- 16世紀頃の建立。
- ここを過ぎると、雰囲気が変わり、緊張感というか神々しい感じが伝わってくる。
旭社
- 石段を登り、視界が広がった先の更に上の段に荘厳な造りの社殿がそびえている。てっきり本殿かと思いきや、順路では参拝は後からで、本殿にはあらず。
揺拝所
- 伊勢神宮や、皇陵を拝するところ。
真須賀神社
- 小さいが、堂々とした雰囲気がある。
- 御祭神は、建速須佐之男尊、奇稲田姫尊で、大国主命の御祖神。
御前四段坂
- この先に石段を1段下りるところがある。本宮までの参道の中で降るのはこの1段だけ。全部で786段になるので、「なやむ」となる語呂を避けるために設けられたらしい。
御本宮からの帰路
- 展望台からの眺望。海抜251m。
- 御本宮から更に奥社へ行く方はこちらへ
- 三穂津姫社の背後の山
神楽殿
旭社
足湯
- 下まで降りると、無料の足湯があり、利用されていた。
おわりに
- 大物主神は、三輪・出雲の神であり大国主大神である。しかしまた、饒速日命とする主張もある。
- 大国主神の具体的功績と言えば、「イナバの白うさぎ」「国譲り」「少彦神と全国造営」などだが、具体的でないと感じていたが、今回、表日本の国土造営の拠点として、船が利用できるこの場所を選んだとするのは、興味深い。
- クンピーラか、はたまた、饒速日命かはわからないが、いまだに多くの参拝者が絶えないのは、すごい。町全体が観光で成り立っているように感じた。